ルールブックに載ってない、野球界の「掟」
今日の東北楽天ゴールデンイーグルスvs中日ドラゴンズ(フルキャストスタジアム宮城)より。
( ^▽^)<東北楽天ゴールデンイーグルス、本日のスターティングメンバーをお知らせします。
( ^▽^)<5番・サード・金田。5番・サード・金田。背番号28。
从,,^ ロ ^)<あれ?金田さんって、ピッチャーですよ?
ああ、これは「偵察要員」っていうんだよ。
川 ´^`)<ていさつよういん?
おもに、セ・リーグの公式戦で、よく使われるんだ。
それじゃ、まずはセ・リーグとパ・リーグの違いから、説明しようか。
パ・リーグ公式戦の場合。
パ・リーグには、いわゆる「予告先発」の制度があってね。
試合の前日にもう、先発ピッチャーが発表されるんだ。
だから、前日のうちに、相手ピッチャーが誰かがわかるんだ。
そのピッチャーと相性がいい野手を選んで、スターティングメンバーを組めばいい。
例えば、相手が右投手だったら、左打者を中心にするとか。左投手だったら、右打者を中心にするとか。
川 ´^`)<なんでそうなるの
右ピッチャーは左バッターには投げにくいんだ。逆に左ピッチャーは、右バッターには投げにくい。
そういうもん。
セ・リーグ公式戦の場合。
セ・リーグは、パと違って、予告先発がない。
事前に誰が投げるかというのは、公式には発表されないんだ。
それでも、どうしても相手投手と相性がいい選手をスタメンで使いたいときに、
その日のベンチ入り投手の一人を、スターティングメンバーの一人に組み込むんだ*1
これが「偵察要員」つまり、“仮”のスタメン選手なんだ。
そして、両チームのスタメンが発表されたら、相手ピッチャーが誰かわかるよね。
試合開始直後、相手ピッチャーと相性がいい野手を、「偵察要員」と交代させて出せばいい。
从,,^ ロ ^)<そんなこと、やってもいいんですか?
ピッチャー以外は、いつでも交代ができるし、やってもいいんだ。
ピッチャーの場合は、最低1人の打者と対戦するか、1つのアウトをとらなきゃいけない。
交流戦の場合。
交流戦では「予告先発」はない。だから、セ・リーグの公式戦と、同じようなことになるし、同じことができるね。
それじゃ、今日の楽天戦について説明しよう。
- 5番・サードで、トレーシー(左打)か吉岡(右打)を使いたいが、どっちか決めかねていた
- そこで、登板機会のない金田をわざとベンチ入りさせ、「5番・サード」のスタメンで登録した
- スタメン発表後、相手ピッチャーは右投げの川上ということがわかった。
- この時点で、5番・サードは、左打ちのトレーシーということが決まった。
- そして、1回表開始直後。
( ^▽^)<楽天イーグルス、サードの金田に代わりまして、トレーシー。
5番・サード・トレーシー。背番号65。
パ・リーグの公式戦では、予告先発があるから、こんなことしなくていい。
だから、フルスタ宮城のお客さんは、驚いたんじゃないかな?
*1:一人に限らず、ルール上は何人でもいい。