オリックスバファローズ高知キャンプレポート2007(オープン戦編)

今日は、国公立大学の入試がありました。そんなわけで、わたしが宿泊したホテルにも、高知大学の受験生がいっぱい泊まっていました。ちょっといつもと違う雰囲気で、なんだか新鮮でしたよ。朝になって、受験生たちが続々とホテルをあとにして、受験会場に向かっている姿が印象的でした。
かくいう自分も、遠征最終日。
ということで、荷物をすべて引き上げてホテルをあとにしました。
私が向かった先は・・・・・



高知市営球場です。
ここで13時から、オリックスバファローズvs阪神タイガースのオープン戦が行われます。このカード自体は、昨日に続いて2試合目ですが、今日は今季“初”のオリックス主催試合でした。場所は高知ですが、書類上はオリックスのホームゲームという扱いとなります。
現実はどうかというと・・・・・周りはとにかく、阪神ファンだらけ。自分のようにBsの帽子を被ったオリックスファンは、数えるほどしかいません。まあそんなもんだと思う。地元のスカイマーク、京セラドームですらそんな感じですからね。自分はもう、こういうもんだと割り切っています。逆に、そういう偉大な阪神タイガースに、牙をむいて立ち向かうことが、オリックスのスタイルといえるのかも知れませんからね。そのほうが見ていて面白い。



9時に外野席の入場列に到着。自分の前にはまだ10人もいない。開門2時間前なのに、これだけなのか・・・自分はちょっと出遅れたと思っていただけに、ちょっと面食らいました。
外野の列のそばには、サブグラウンドがあります。9時30分過ぎ、オリックス投手陣が登場。直前まで球場内でウォーミングアップをやっていたらしい。今日のベンチ入り投手は吉田、加藤、山本、吉井、カーター、鴨志田、光原の以上7名。キャッチボールと守備練習で汗を流す様子を、じっくり観察していました。昨日までの練習と同様、よく動けていました。約30〜40分程度でグラウンドから立ち去りました。
予定通り、11時開門。
阪神側となるレフトスタンドはすぐに埋まり、オリックス側となるライト側は予想通りガラガラ・・・・・程なく、レフトに入りきれなかった阪神ファンの皆さんが、ライトを埋め尽くしてくれました。どうもありがとうございます。オリックスファンがひとところにまとまっているというわけではなく、ライトスタンド全体の、ところどころに点在しているといった感じ。これが甲子園球場ならトラブルが起こるところですが、今日は何も起こりませんでした。高知という大らかな人たちが多い土地柄のおかげか。ちなみに自分は、ライトのポール際に一人でいました。周りは阪神ファンや、どっちのファンでもないけど試合を見に来た地元の人たちに囲まれました。とくに嫌な雰囲気ではなく、居心地は良かったです。
と、すっかりオリックスアウエーな空気に包まれてしまいましたが、点在するオリックスファンの方々がみんな堂々とBs帽子を被っているので、自分もさっそく、今季初めてブルーウェーブのユニフォームに身を包みました。今年も青波の背番号36斉藤秀光)は健在です。この格好でライト席をうろついてみた。36という番号だけ見て「下山真二や」(=今の36番)と言う人もいたり、「おっ、斉藤!懐かしいねえ」と声をかけてくれた方も。わかる人にはわかるんだな。ちなみに他には、黒のBs帽を被って、北川マフラータオルを首に巻いて、北川リストバンドで縛りました。昨年後半の基本スタイルがこれ。もうしばらく、これが基本スタイルとなると思います。
12時半過ぎ。スタメン発表。

8大西−7村松−9アレン−3北川−5塩崎−DH水口−6阿部−2的山−4筧−P吉井

太字は、昨日のオープン戦に帯同せず高知に居残っていた選手です。10人中8人もいるのか。主力選手にとっては、今季“初”の対外試合になるんですね。
ちなみに今日のベンチ入り選手は以下の通り。

投手:吉田、加藤、山本、吉井、カーター、鴨志田、光原
捕手:的山、日高※、辻※、前田※
内野手:森山※、阿部水口、大引※、北川、後藤※、塩崎
外野手:村松アレン、下山※、大西※、坂口※、相川※、岡田※、由田※

太字は今日のスタメン。※は昨日のオープン戦に出場した選手。2試合連続スタメンは大西のみ。ちなみに、帯同していない一軍野手は、故障によるスロー調整のラロッカのみ。昨日出場した二軍の一輝・迎は今日はいませんでした。
13時にプレイボール。
阪神のほうは私設応援団のリードがあり、鳴り物応援全開モードでしたが、オリックスはなし。応援団がいないので、アカペラでも応援歌を歌うことはできません。もちろん、拍手や声援は自由なので、良いプレーにはしっかりと拍手をおくりました。
投手陣は・・・吉井、カーター、吉田、光原、加藤という継投でしたが、総じて守備の時間が短く、良いリズムで試合を作ることができていたと思います。唯一、6回表の光原の1イニング目が、長く感じたほどでした。

  • vs野原 見逃し、ファール、ボール、空振り
  • vs赤松 ボール、三塁ゴロ
  • vs赤星 ボール、センター前ヒット
  • vs鳥谷 一塁牽制、ファール、見逃し、ボール、ボール(赤星の盗塁成功)、ボール、ボール
  • vs濱中 ファール、見逃し、ボール、ボール、ボール、セカンドフライ

以上、ストライク10球、ボール10球。20球という多い球数でしたが、7回表も続投して8球で締めて、何とか挽回することができました。
攻撃面は・・・実は、主力がメインの6回までは――3回裏に2点を先取したものの――実に淡白なものでした。本当に面白かったのは、関テレでまともに生中継ができなかったその後なんです。前田、坂口、下山、由田、岡田、森山と途中出場の選手が揃って打ちまくった7回裏・・・相川のセンターフライも、本塁打になりそうな当たりでした。そして、二死一塁のあとに坂口、村松が粘って四球出塁し、由田が満塁ホームランを放った8回裏。
これらが映像で残っていないのが、本当に残念でならない。
由田のあの8回裏の打球は、右翼のポール際。まさに自分がいた場所です。自分の近くに球が飛んできた瞬間、思わず顔を背けて頭を抱えてうずくまったので、入った瞬間は見れていないんです。で、グラウンドに目を向けると由田は一塁、二塁と駆け抜けていて・・・ああ、ホームランなんだ、と。ちなみにホームランボールは、阪神ファンでもオリックスファンでもない地元の野球少年が持っていました。とても喜んでいました。大切にしてもらえると嬉しいです。
ホームランボールを地元の男の子が取ってくれたことも嬉しいんですが。自分が一番嬉しかったのは、そういうどっちのチームのファンでもない子どもが、試合が進行するにつれて「バファローズがんばれー!」「オリックス、がんばれー!」と声援を送るようになっていたことです。試合展開から、オリックスの野球が面白そうと純粋に思ってくれたのだとしたら、ファンとしてこれほど嬉しいことはありません。フランチャイズの大阪・神戸では新規のファンをつけることが難しいチームではありますが、こういうことってあるんですね。ホントに嬉しかったですよ。
その他、オリックスファンが少ない現場ならではのエピソード。こんな発言を、スタンドで聞きました。

笑いをこらえながら聞いていないふりをしてました。まあ世間の認識はこうだろう。



まあそんなわけで、オリックスがボロ勝ちしました。
試合終了時点のオーダーはこんな感じ。

8坂口−7下山−9由田−3岡田−2森山−DH相川−6大引−2前田−5後藤−P加藤

スタメンとまるっきり変わっているうえ、途中出場の彼らのほうが結果を残せているという驚愕の事実。
昨日と今日を通じて言えるのですが。
主力メインでオーダーを組んだ阪神に対して、オリックスは主力組よりも若手組のほうが結果を残せていることに、ファンの自分も正直言ってびびっています。
強い者が勝つとは限らない。
経験のある者、実績のある者が勝るとは限らない。
これだから野球は面白いんですよね。



こんな結果になってしまって、甲子園なら阪神ファンオリックスファンとで何らかのトラブルが起こるところですが、今日は一切、トラブルの類はなく。阪神ファンだらけの電車内で、Bs帽を被っているにもかかわらず、です。大らかで温かい雰囲気に包まれた高知だからこそ、といったところでしょうか。高知って、本当にいいところですね。
しばし、高知の町を散策しながら、余韻に浸った後。
18時発の三宮行きのバスで高知をあとにしました。



良い雰囲気で遠征を終えることができたことを、本当に嬉しく思っています。
一番の収穫、それは

オリックスバファローズは、一軍も、二軍も、
怪我をしている選手も含めて、みんな明るく元気でやってるよ!

改めて再確認できました。
また、高知がよりいっそう好きになりました。
町並みが好き。食べ物が好き。
何より、よそ者の自分を温かく迎えてくれる高知の人たちが、大好き。



来年以降のオリックスのキャンプ地がどうなるか、今はまだわかりませんが、
機会があれば、また高知を訪れようと思っています。



おつかれ、高知の皆さん。
おつかれ、オリックスバファローズ
そして。
おつかれ、自分。