Number〜検証・球界再編。

「Number」最新号より。
『検証・球界再編。』の前編として、今回は岩隈久志投手、礒部公一外野手、大村直之外野手に話を聞いていました。



現在発売中ですので、記事の詳細は割愛させていただきますが・・・・・
この記事に限らず、球界再編を語るにあたって、彼ら3選手ばかりがクローズアップされることに、私は少なからず違和感を感じるのです。
球団合併問題の渦中にいたのは、彼らだけではないからです。
礒部・岩隈のように、希望通りに合併球団に行かないことを許された選手ばかりでは当然ありません。
逆に言えば、自分の主張がストレートに叶ったのは、この2選手だけ。
多くの選手は、自分たちの意思に関係なく2球団に振り分けられたのが現実です。
合併球団でやりたかったけどプロテクトされず、楽天でやることになった選手もいる。
楽天でやりたかったけど、半ば仕方なく合併球団に所属することになった選手だっている。
プロテクトもされず楽天にも獲得してもらえず、結果的にオリックス行きになった選手もいる。
もちろん、結果的に望みどおり楽天もしくはオリックスに分配された選手もいます。
オリックスでやりたかったので希望が叶って嬉しい」と発言した旧近鉄選手、
楽天行きはボクにとって大きなチャンス」と発言した旧ブルーウェーブ選手・・・・・
この事件に対する考え方は、千差万別。選手の数だけ「考え方」は存在します。
近鉄・旧ブルーウェーブの両方に言えること。
礒部と岩隈の言っていることが、旧近鉄選手の総意みたいには思って欲しくないのです。
彼らの意見にとやかく言うわけではない。
さっきも書いたとおり「千差万別」な考えの一つであり、また『一つ』に過ぎません。
現実に今、合併球団で嬉々としてプレーして、結果を残している近鉄選手が多く存在するのも事実です。
彼らのような選手にも話を聞くことなしに、
「球界再編で何を失ったのか」「何を得たのか」
「騒動の渦中にいた当事者が負った傷は癒えたのか」
これらの答えは出てこないと思うんですよね。




私が今回の記事でもっとも共感したのは、大村のコメント。
野球選手としての幸せ、FA行使に至るまでの経緯、失敗を恐れないこと、
年俸のこと、ファンの存在、ドラフト制度・・・・・
読んでて納得いくものばかりです。
そして、最後のメッセージ。
これは自分も常日頃、思っていることです。

バラバラになって色々な場所にいても、今いるところに貢献すること

これが一番の『答え』なのかも知れない。