過大評価は禁物

ズバリ。オリックスバファローズは“スタートダッシュ”に成功します。4月首位も夢ではない。
なぜかというと。このチームは、2月のキャンプでは、中旬以降は毎日のように紅白戦をやっていたんです。彼らは野球選手ですから、紅白戦であれゲームをたくさんやれば、試合勘が目覚めるのは当然です。オープン戦で異常に強かったのは、そんな単純な理由があったからなのだ。この“勢い”は、公式戦が始まっても当分続くと思います。
しかし、紅白戦に時間を費やした分、個人練習の時間が少なくなりますから、基礎体力の強化、基礎技術の反復練習は、多少なりおろそかになっていると思います。若い選手が多いとはいえ、いつかはへばると思います。徐々にプレーに精彩を欠き、勝敗にも響き、ズルズルと最下位転落、っていうのがわたしの予想です。
そして、シーズン終了後、「体力が足らん!」と仰木監督に一喝され、秋季練習は地獄の猛特訓・・・・・わたしはそこまで予想しています。
ただ、スタートダッシュの中で多少でも勝ち方は覚えてきますし、何より勝ち続ける経験をしたことで選手にモチベーションも生まれますから、どんなに勝てなくなっても、ミスをしても、彼らは張り切ってプレーし続けてくれると思います。そこは、仰木さんが叱咤して、背中を押し、尻を叩いてくれるでしょう。必死な姿を見せられたら、見ているほうも悪い気はしません。それに、勝ち方を頭に叩き込まれることで、昨年みたいに負け続けることもないと思います。昨年とは、質が違う「最下位」になると思いますし、わたしが当初予想していた「ダントツ最下位」ではなくなるんじゃないかと思います。
また、このチームに対してわたしが一番期待しているのは、たとえ勝たなくても、エラーをしても、空振りしても、ボールに食らいつく必死な姿勢を見せること。一方的な負け試合にだけはならないために。相手チームのファンが「オリックスバファローズ戦が、白熱していて、いちばん面白い」と思ってくれれば、最下位になったとしても、「合併球団・オリックスバファローズ」は“成功”なのだと思います。