この涙は素だと思います。ただでさえ涙もろい矢口さんが、なっちへ卒業メッセージを贈るのに、泣かないわけがないじゃないですか。事実上、かおりんとともに、なっちの長くつきあってきたメンバーだもん。思い入れもひとしおでしょう。うたばんという番組の性質を考えると、あまりに湿っぽくなりすぎても良くない。矢口さんにこういうシチュエーションを与えてしまうというのは、矢口さんにとってあまりにも酷ではなかったのでしょうか。結果的に、ここまで湿っぽいシーンをつくったのは矢口さんだけ。かおりんは、なんとか涙をこらえました。ゆえに、あの矢口さんのシーンだけ少し浮いてしまった感はありますが、あれで良かったと思います。矢口さんにはつらかったかも知れませんが、ああいう展開がいちばん自然だったんじゃないでしょうか。感激屋で、年甲斐もなく(?)感情を素直に表に出してしまう矢口さんのキャラクターを、わかりやすく示すことはできたと思うし、見ている私たちにも痛いほど伝わりました。矢口さんの、なっちへの思い入れとともに。
もし、自分がこういうシチュエーションに出会ったとき、ここまで泣けますか?ここまで泣けてしまうほどの友情(愛情)を深められる、そんな友人(親友)に、巡り合ったことがありますか?わかれるのがつらくなってしまうほどの、良き友、恩師。薄っぺらい、上っ面だけの人間関係ばかりが、最近は多くなってしまったと感じている。互いを高めあえるだけの深い関係、そんな仲間の大切さを、見つめ直してみませんか。
もうすぐ、卒業&年度替りシーズン。この春、あなたは泣けますか?